大規模並列解析や機械学習の科学技術応用を支援します

松本 正晴
MATSUMOTO Masaharu


情報基盤センター
准教授・博士(工学)


情報通信
教育・学習支援 エネルギー

    

夢:自然・社会科学において様々に誘起される複雑な現象を簡単かつ
 詳細に解析するための数理モデリング・シミュレーション手法を開発・実装したい








自然科学・情報学系

専門分野
 計算科学、高性能計算、電磁流体力学、プラズマ工学

研究内容
 スーパーコンピュータやGPUクラスタなどの高性能な計算機を利用して、科学技術計算を行う際の効率の良いアルゴリズムや並列プログラミング手法等に関する研究・開発を行っています。またそれらを手段として用いて、航空宇宙分野へのプラズマ工学応用という観点から、宇宙空間における新しい発電や推進方法に関する電磁流体シミュレーションを進めています。さらに最近は、水中で移動・活動するグライダーロボットの性能解析や、磁性体材料のマイクロマグネティックシミュレーション、原子・分子の電子状態計算など、様々な分野における科学技術計算に興味を持って研究を行っています。
 他にも、深層学習(ディープラーニング)や強化学習の手法を科学技術計算に応用する試みについても注目しており、それらの非線形な微分方程式の求解や、放射線源分布推定への適用を進めています。右図は、深層学習を用いた連立偏微分方程式の求解手法の概要(上)と、Navier-Stokes方程式による円柱物体周りの超音速流れの近似解を深層学習手法(DGM)で求めた場合と従来手法である差分法(FDM)で求めた場合の比較(下)をそれぞれ示しています。深層学習により求めた近似解が差分法を用いた場合と比較して良い一致を示していることがわかります。

想定するパートナー
 計算科学や科学技術計算に興味がある大学・高専、研究所、公設試験研究機関、メーカーなどの民間企業

具体的な連携、事業化のイメージ
 スーパーコンピュータと大規模並列プログラミング(MPI/OpenMP)による科学技術計算の高速化支援
 深層学習・強化学習用フレームワーク・ライブラリの利用支援とその科学技術応用
 GPU利用とGPUプログラミング(CUDA C/CUDA Fortran)実装支援

代表的な取組
 大手メーカーとの共同研究によるプラズマ成膜装置のシミュレーションプログラムの高速化の経験があります。また、電気学会の調査専門委員会をはじめ、東北学術研究インターネットコミュニティなど、各種学会や地域活動を行っています。
 さらに、情報基盤センターの業務として、附属学校園を含む福島大学の基盤ネットワークシステムの管理・運用を行うとともに、大学構成員に対する情報セキュリティ教育の実施、ICT技術支援等を行っています。

代表的な成果(全ての業績リストはコチラ(教員・研究者情報検索)
 "Power Generation Characteristics of Disk-Shaped Magnetohydrodynamic Generator Driven by Rotating Detonation", J. Propul. Power (2025)
 "Fundamental study on magnetohydrodynamic simulation method using deep learning", J. Adv. Simul. Sci. Eng. (2023)
 "Application of Deep Galerkin Method to Solve Compressible Navier-Stokes Equations", Trans. Jpn. Soc. Aeronaut. Space Sci. (2021)
 "プラズマセイル評価用ハイブリッド粒子シミュレーションスキームの開発", 宇宙航空研究開発機構研究開発資料(2012)