磁気や放射線を実験と数値計算の両面から扱います

山口 克彦
YAMAGUCHI Katsuhiko


共生システム理工学類
教授・博士(理学)


ナノテク・材料
教育・学習支援 情報通信 エネルギー

    

 夢:局所的な変化が全体の動向を左右する現象の物理的背景を明らかにしたい







自然科学・情報学系

専門分野
 物性物理学、磁気工学、放射線科学

研究内容
 放射線照射などによって金属や半導体に原子レベルの小さな欠陥が生じた際に磁気的にどのような変化が見られるのかを実験とシミュレーションの両手法を用いて探索しています。
 また最近では、放射線源の位置を推定するための機械学習アルゴリズムの開発など廃炉に関わる研究や、学校での放射線教育など、放射線そのものについての研究も増えています。

想定するパートナー
 大学や公的な試験・研究機関、企業、教育機関

具体的な連携、事業化のイメージ
 これまでは大学や公的な試験・研究機関などと共同で実施することが多かったのですが、企業の方に本研究室での利用実績の多い測定機器などを使ってもらいながら材料の共同開発を進めていくことも可能だと考えています。
 また、東北大学に建設中の放射光施設を利用したい地元企業の方がいらっしゃれば具体的な測定方法の提案など支援することが可能です。
 さらに、物理教育や放射線教育などの教育支援についても学校や教育委員会などと連携して進めてきましたので、これまでの事例や各組織との繋がりを活用することができます。

代表的な取組
 平成27年から、文部科学省・英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業として採択された「原発事故に対応した教育行政・教育現場におけるリスク管理・リスク教育とグローバル人材育成」について、福島県教育委員会や福島県内の学校関係者と連携して学校現場における東日本大震災時の原発事故の実態と今後に向けてのプラン作りを進めました。
 また、平成28年から、文部科学省・原子力人材育成等推進事業に採択された「廃止措置への取組を当該地域として継続的に支えていくための人材育成事業」として放射線に強い人材を輩出するための取組を日本原子力研究開発機構(JAEA)の協力を得ながら進めてきました。この事業の一環として作成したパンフレットを下記のURLから見ることができます。
 http://www.sss.fukushima-u.ac.jp/phys/

代表的な成果(全ての業績リストはコチラ(教員・研究者情報検索)
 ・"Temperature difference dependence of coercivity of spin Seebeck voltage for BiY2Fe5O12/Pt device made by
 metal organic decomposition method", Journal of the Magnetics Society of Japan, (2021)
 DOI:https://doi.org/10.3379/msjmag.2105R010
 ・"Estimation of radiation source distribution using machine learning with γ ray energy spectra", Journal of
 Advanced Simulation in Science and Engineering, (2020)
 DOI:http://dx.doi.org/10.15748/jasse.7.71
 ・"放射線教育の広がりと継続性への課題", 日本原子力学会誌(2020)
 DOI:https://doi.org/10.3327/jaesjb.62.8_426